円安にも関わらず、海外旅行者数が増加している理由についての仮説
- 2019.02.14
- ビジネス・経済
今日も、面白い記事タイトルを発見しました。
「円安なのに「過去最高の海外旅行ブーム」の複雑な事情をご存じですか」
いつも通り、まずは記事内容を見ずに理由について仮説を立ててみたいと思います。
海外旅行者数が増える要因としてはどのような要素が考えられるのか。
大きく分けて、5つに分けられるかなと想像しました。それらは、
・旅行主体者の変化
・コスト構造の変化
・休日の数の変化
・旅行先の変化
・旅行提供者の変化
では、それぞれみていきましょう。
仮説1. 少子高齢化の影響で、旅行の主体者が変化したから
まずはじめに思いついたのが、この旅行の主体者が変化したからではないかという仮説です。
日本は少子高齢化、単身世帯が増えていることは皆さんご存知だと思います。
私がすぐに思いついた仮説は、一人世帯が増えたことによる一人旅行、もしくは単身世帯通しの旅行の増加。
そして、アクティブシニア層の増加による高齢者人口による海外旅行の増加。
この二つが考えられるのではないかと思いました。
想像してみてくださ、子供を持っている家族は海外旅行は大変ですよね。
子供が二人いたら4人分のコストがかかるし、家族全員の休日を合わせるのは大変です。
そして何より、子供が小さいと飛行機での長距離移動はしずらいですよね。
こういった人口構造の変化によって、海外旅行者数が増えているのではないかと仮説を立ててみました。
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仮説2 休日が増えたから
これは、特に労働人口の世代に該当することですが、休日が増えない限り海外旅行は難しいですよね。
昨年はもしかしたら、連続休暇の日数が例年に比べて多かったのかもしれません。
もしくは、企業の働き方の改革によって、有給休暇の取得率が増えて、労働人口の有給取得日数が増えたことが影響しているかもしれません。
仮説3 海外旅行のコストが安くなった
円安になると、為替の影響で海外旅行のコストは高くなります。
海外旅行の費用として、大きなものは移動費用と宿泊費用に分けられます。
特に移動費用が近年安くなっているのではないかと仮説を考えてみました。
LCCの浸透や、路線の拡大によってこれまで海外旅行に行けなかった層が海外旅行に気軽に行けるようになってきているのではないでしょうか。
円安によるコスト上昇圧力を下げるまでに移動費用が安くなっている、これによって海外旅行者数が増えているのではないかと考えました。
仮説4 旅行先の変化
次に考えられるのは、仮説3のコストと似ている発想です。
これまで海外旅行といえば、ハワイやヨーロッパなどのイメージが強かったのですが、最近はより近場の旅行が増えているのではないかという仮説です。
東南アジア各国や台湾、韓国などは日本から数時間で行け、しかも旅行費用も安く済ますことができます。
短期間で近場というオプションで、海外旅行者数が増えているので、全体としては海外旅行者数を押し上げているのではないかと仮説を立ててみました。
最近では、国内旅行よりもプロモーションによって海外旅行の方が安く済ませることができるケースなども出てきているのであながち間違いではないかもしれません。
仮説5 旅行提供者の変化
最後に考えたのが、旅行会社のツアーの変化があるのではないかと考えました。
具体的には、ツアーの選択肢が増え、かつリーズナブルな価格帯での提供が増えているのではないかという仮説です。
背景としては、旅行業界の競争の激化が考えられます。
競争が激化しているので、各社ともにとにかくユーザー獲得をするために多様な選択肢とリーズナブルな価格でサービス提供をするなどの過当競争が起こっているのではないかと仮説を立てました。
まとめ
実際に記事「円安なのに「過去最高の海外旅行ブーム」の複雑な事情をご存じですか」を見ていただければ分かるのですが、仮説1は違いました。
どちらかというと仮説3のコストが安くなったことが原因として記事には書かれています。
そして、面白い点は、海外旅行客の影響で国内の旅行価格が上昇して、国内旅行が高嶺の花になっているという指摘。
日本人は、中国や東南アジアの旅行者よりも可処分所得が低くなってきている可能性は大いにあると思います。
アベノミクスによって、景気はよくなったかと思いますが、実質賃金で言えば低下傾向にあり、旅行にかけられる余裕もなくなってきている。
そして国内は、人材不足によってコストも高くなっている。
そんな状況を反映している事象ということで、考察を進めると面白いです。
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