株式と投資信託・ETFの違いとは?それぞれの特徴と選び方
- 2020.12.30
- 株式投資
投資をしている人や、投資を始めよう考えている人なら、「株式」「投資信託」「ETF」にという単語は聞いたことがあるはずです。しかし、その違いを詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか?
そこで今回は株式と投資信託、ETFの違いについて解説します。自分に合った投資方法の選び方もお教えしますので参考にしてください。
株式と投資信託・ETFの違いとは?
さまざまな投資商品がある中で、初心者でも取り組みやすいのが「株式投資」「投資信託」「ETF」の3つです。では、株式と投資信託、ETFはいったいどのような違いがあるのでしょうか。
株式と投資信託の違い
株式投資とETFを含む投資信託の大きな違いは、「運用者が誰か」という点にあります。株式投資は企業が発行する株式から、投資家自身が銘柄を選び投資します。好みの銘柄に投資できますが、投資家自身が個人で株の運用をしなければなりません。
投資信託とは
一方で投資信託とは、多くの投資家から資金を集めた資産運用の専門家が、株式や債券などを選び投資する方法です。プロに運用をお任せできるので、投資家は商品を選ぶだけで投資できます。ただし、販売手数料や保有期間中の信託報酬なども必要です。
投資信託は商品が複数の銘柄でセット
さらに株式と投資信託では選べる銘柄にも違いがあります。株式投資では個別に銘柄を選べますが、投資信託の商品は複数の銘柄がセットになっています。そのため投資信託では1つの商品に投資するだけで、さまざまな投資対象に分散投資ができます。
必要な採点金額も違う
また、株式と投資信託では投資に必要な最低金額も違います。多くの投資家から資金を集める投資信託では、500~1,000円程度の少額から投資することも可能です。
株式は1株当たり100~5,000円程度ですが、1株だけでは購入できません。株は100~1,000株を1単元として購入する仕組みです。仮に1株1,000円の株を100株1単元として購入するなら、10万円の資金が必要になります。そのため株式では、信託投資よりも必要な金額が大きくなってしまうのです。
このように、株式投資と信託投資では「運用者」「銘柄の選び方」「投資金額」に違いがあります。
投資信託とETFの違い
投資信託とETFの大きな違いは「上場しているか、していないか」という点です。ETFとは「Exchange Traded Fand」の略称で、日本語では「上場投資信託」になります。ETFは投資信託の1種ですが、日経平均株式やTOPIXなどの特定指標に連動するように運用されています。
そのため、ETFは株式と同じく、証券会社を通じての買付になります。ETFは売買価格が決まっているため売買単位ごとの注文となりますが、株式と同じように市場のリアルタイムの価格で取引が可能です。
一方で投資信託は、証券会社だけでなく銀行や郵便局でも購入できます。金融機関によって取り扱う商品は異なりますが、ETFよりも商品数や種類が豊富です。投資信託では、購入するまで価格がわかりません。購入価格である基準価格は通常、注文した翌営業日に公表されます。
さらに、投資信託とETFには手数料に違いがあります。信託投資を行うためには、購入手数料の他にも、信託報酬、信託財産保留額などの手数料が必要です。ETFも同じように手数料が必要ですが、一般的な投資信託と比較するとETFのほうが手数料は安くなります。
このように、投資信託とETFでは「上場の有無」「購入方法」「手数料」が違うのです。
ニーズの違いをチェックしよう!株式と投資信託・ETFの選び方
投資をしようと思ったときに「自分に合った投資方法がわからない」と悩む人もいるはずです。そこで、株式と投資信託、ETFの選び方を解説します。
投資方法を選ぶポイントは、「運用目的」「リターンとリスク」「購入できる金額」を考えることです。この3つのポイントを考えると、自分に合った投資方法がわかります。
運用目的
まず1つ目のポイントは「何のために投資をするのか」投資目的を明確にすることです。例えば、「住宅の購入費用を貯めたい」「老後の生活資金を準備する」など投資する目的を考えます。そしてそのあと目的別に投資期間を決めてください。住宅の購入資金なら5年後程度、老後の生活資金なら30年後程度などと考えてみましょう。
リターンとリスク
2つ目のポイントは、リターンとリスクについて考えることです。投資の目的によって、どうしても必要な資金なのか、ある程度は損しても生活に困らない余裕資金なのかで重要度が変わります。必要な資金ならば、安全性の高い方法で増やした方が良いはずです。投資方法を決めるときは、それぞれのリターンとリスクを考える必要があります。
株式と投資信託、ETFのリターンとリスクを比較すると、株式はリターンが大きい分リスクも高めです。分散投資ができる投資信託やETFは、株式よりもリスクが低くなりますが、リターンも株式より少なくなります。
購入できる金額
3つ目のポイントは、「投資にいくら使えるのか」について考えることです。株式とETF、投資信託では、購入に必要な最低金額が違います。商品によっては数百円の少額から投資できる投資信託とは異なり、株式とETFは少なくとも数万円必要です。
投資目的やリターンとリスク、金額を考えると、投資ニーズの違いがわかります。中長期的な投資をしたい場合や、積み立て投資をしたい人は投資信託またはETFがおすすめです。また、投資信託やETFは運用をプロに任せられるので、時間がない忙しい人にも向いています。
短期的な投資をしたい場合や、株主優待などのリターンを期待する人には株式投資が合うでしょう。ニーズに合わせて投資方法を選ぶことが大切です。
まとめ
株式と投資信託、ETFは、「運用者」「銘柄」「購入金額」に違いがあります。投資家自身が運用するのが株式、プロが運用するのが投資信託とETFです。
さらに、株式では単独の銘柄を選べますが、信託投資とETFは複数の銘柄がセットになった商品を選びます。少額から投資できるのは信託投資です。株式とETFは販売単位ごとに購入する必要があるため、数万円からの投資となります。
このように株式と投資信託、ETFにはそれぞれに特徴がありますが、どれかが優れているわけではありません。投資するときは、どのようなスタンスで資産運用するかを考えることが大切です。投資目的に合わせて投資方法を選びましょう。
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