なぜ、サイゼリアが業績不振?考えられる理由について仮説を考えてみた。

なぜ、サイゼリアが業績不振?考えられる理由について仮説を考えてみた。

単価が安いサイゼリアは、一度は足を運んだことはあるのではないでしょうか。

私自身も立地の良さと手頃な値段と、そこそこの味が良いということで何度か通ったことがあります。

今回は、サイゼリアの業績があまり良くないというニュースを見たので、その背景について情報調査なしに仮説を考えてみたいと思います。

サイゼリアのビジネスモデルを分解してみる

まずは、サイゼリアの売上構造がどうなっているのか、簡単に分解してみます。

ざっくりと、

売上 = 店舗数 x 店舗当たりの売上

店舗当たりの売上 = 客数 x 客単価

店舗数 = 直営店舗+FC店舗

こんな感じで分解ができました。ここではシンプルに考えるために、全て直営という設定でいきます。

店舗当たり売上 = 客数 x 客単価

まずは客数に着目してみます。

サイゼリアの客数を分解してみる

客数 = 1日当たり来店者数 x 営業日数

1日当たり来店者数 = 営業時間 x 時間あたり来客数

時間あたり来客数 = 来店組数 x 1組当たり人数

さて、来店組数は新規とリピートに分解ができます。

そして1組当たり人数も個人来店から四人や五人などの団体などに細かく分解することができます。

客単価を分解してみる

次に客単価を見ていきます。

客単価 = 注文点数 x 注文単価

注文点数は、メインフードかサイドメニューかで一旦分解してみます。

メインフードとは、いわゆる定食セットとか単品で頼むような単価が少し高めのやつとイメージしてください。

メインフードも、セット注文か、単品注文かで別れます。

サイドメニューは、ドリンク系とフード系に別れます。

ドリンクもアルコールかソフトドリンクに分けられます。

サイドメニューのフードは、デザート系かフード系かに分けられるでしょう。

サイゼリアの全体で来店客数が減少したから

客数と客単価という観点があるのですが、ここでは一旦、サイゼリアの客数が減ったという仮説を立ててみました。

なぜ、客数が減ったのか、先ほど分解した要素ごとに考えられる理由を検討していきます。

営業時間が短くなったから

営業時間が短くなったら、それまでその時間に来店していた客が来なくなります。

外食店では、人件費の高騰から営業時間を短くして人件費を削減する動きが出ています。

もしかしたら、サイゼリアでも営業時間の削減をしているのかもしれません。

例えば、これまで深夜営業をしていた店舗で深夜営業を取りやめる方針を打ち出し、営業時間を短縮しているかもしれません。

これによるインパクトが大きいため業績不振につながった可能性があります。

1組当たりの人数が減ったから

これは、サイゼリアが誰をターゲットにするかという問題です。

1組当たりの人数が増えるほど効率的に集客ができます。

一方で1組当たりの人数が一人などの個人客であるとテーブルの占有率は変わらないため効率が悪いです。

考えられる可能性として、サイゼリアにこれまで来ていたファミリー層や団体客離れが原因となっているかもしれません。

なぜ、団体客やファミリー層が減っているのか?

考えられる理由としては、もっと他に良い場所があるからかもしれません。

競合他社として考えられるのは、ファミリーレストランやカフェなどでしょう。

サイゼリアに比べて魅力的な商品や環境を提供できている、より明確なターゲティングができている可能性があります。

来店客数そのものが減っているから

来店客数が減った理由として何が考えられるか検討していきます。

大きく考えられる要素としては、価格、サービス、競合、商品4つがあると思います。

サイゼリアの価格が高くなったから

理由としては考えられなくはないでしょう。例えば、仕入れコストが上昇したことによる商品単価の高騰が要因としてあげられます。

サイゼリアは手頃な値段という点が一つの大きな売りだったのですが、価格が上昇したことによって客離れが発生している可能性があります。

この点は、検証するポイントとしては考えられます。

サービスに問題があるから

サービスの具体的にどのような点に問題があると考えられるかというと、

店員の態度、商品が客の手元に届くまでの時間、営業時間そのもの、居心地の良さ、などが考えられます。

店員の態度に関しては、人手不足からしっかりとした研修ができていないとか、従業員が常に忙しい状態で、切羽詰まっていて余裕がない、などが顧客満足度の低下につながっているなどが考えられます。

そのほかに、居心地の悪さに関しては、例えば意図せずに偏った顧客を集客してしまい、それに居心地の悪さを感じる客がいるなどが考えられます。

例えば、高齢者が多く集まる店舗になってしまい、若者が居心地の悪さを感じて、より若者向けのスターバックスに集まるようになっているとか。

逆も然りで、若者ばかりが集まる場所になってしまい、高齢の方が居心地の悪さを感じてしまうなどです。

それぞれ立地にあった最適な客層をターゲットにした集客の戦略が重要ということでしょう。

サイゼリアの商品に問題があるから

考えられる要素としては、味に問題がある、種類の少なさ、新しい商品がない、などです。

サイゼリアは確かセントラルキッチンで、店舗での調理はしていないばずなので、質の偏りは最小限に抑えられているので味は問題ないと考えられます。

種類に関しても豊富にあるのですが、最近は商品点数を絞るような戦略に出ている可能性もあります。

最後が一番考えられるのですが、メニューに新しさが感じられずに、顧客の飽きが生じているという可能性はあり得ます。

安さと効率性を求めるという観点では、商品は一定にして、リピートを増やすという戦略が有効ですが、時間が経つと消費者にも飽きが生じてきます。

そして、消費者のトレンドも時代とともに変化するのも常で、例えば消費者がより健康志向になって、サイゼリアの商品を避けるようになったなどが理由として考えられます。

例えば、最近流行している低炭水化物ダイエット中の人など、炭水化物ばかりの商品が多いメニューでは魅力を感じないはずです。

サイゼリア、まとめ

いかがでしたでしょうか。いくつか分解して考えていくと、細かいポイントまで仮説を立てることができました。

個人的には、商品そのものに問題があって、消費者の変化に対応ができていないという点と、消費者が既存のメニューに飽きを感じている、というポイントが一番しっくりきます。

実際に有価証券報告書や決算資料を見て確認してみようと思います。

次回、サイゼリアに行った際には、ご自身の目と舌で確認してみてはいかがですか?