物流ベンチャー・スタートアップまとめ、物流業界の課題を解決する企業紹介
- 2019.02.25
- スタートアップ
ソフトバンクが物流業界へ参入したニュースが注目されましたが、物流業界は今最も注目されている業界の一つです。
関連記事:ソフトバンクが物流業界参入、背景にある理由、今後考えられる戦略とは何か。
今回は、そんな物流業界の中で、注目に値するベンチャー企業を独自調査で紹介していきたい思います
Hacobu
事業内容:
配送マッチングサービス、動態管理、バース管理、トラック入場受付、その他デバイス販売を事業内容としている。配送マッチングサービスは、荷主と配送業者をオンラインでマッチング。
動態管理サービスは、運送会社向けに、配送状況をリアルタイムでモニタリングできるサービスを提供。状況把握のための各種デバイスも自社製品があり、システムと合わせて提供。
バース管理とは、配送業者、ドライバーと倉庫業者間の連携をスムーズにするソリューション。非効率だった、倉庫でのドライバーの待機時間を解消するソリューションとして期待される。
注目点:
オンライン上のシステムとデバイスを活用して、荷主と運送会社、運送会社と倉庫業者間などの各プレイヤーごとの連携をスムーズにするサービスを提供している。
物流業界のプラットフォーム事業となれる可能性を秘めていると考えられ、個人的にも大注目している企業。
シッピーノ
事業内容:
ECの出荷業務を完全自動化できるサービス「シッピーノ」を提供。
注目点:
他社のEC物流業務のアウトソーシングとは、完全自動化という点が差別化になっている模様。
連携している倉庫業者も、Amazonの物流サービス(FBAマルチチャネルサービス)や、ロジザードが導入されている中小の倉庫業者(800拠点)と大規模な連携を取っている点は注目に値する。
受注から出荷までを完全自動化ができるサービスなので、EC事業者にとっては、人件費の削減につながり、かなりイノベーティブなサービスで、競合他社にとっては脅威。
GROUND
事業内容:
インテリジェンス・ロジスティックスの実現と唄っていて、物流施設を最先端の技術で生産性向上を図るサービスを提供している。庫内キャッシュフロー改善ソフトウェア「DyAS」、次世代型自動搬送ロボット「Butler」の販売
注目点:
インドのロボットベンチャーGreyOrangeが開発した次世代型自動搬送ロボットButlerの販売など、最先端のグローバル企業のパートナーとなっている。
「Butler」の説明はこちらの動画を見れば分かるのですが、かなり最先端をいく技術だということが分かる。
RFルーカス
事業内容:
RFIDタグを活用することで、物品管理の効率化、省人化を実現する事業を展開。
注目点:
これまで物品管理において、探索に労力を要していた課題をRFIDタグを活用することで、高い精度で位置情報を把握して、探索コストを削減することが可能となる。
またRFIDタグをトレースすることで、物品の移動状況や管理状況をリアルタイムで把握することができるサービス提供もしており、物流のあり方を根底から変えるような、技術的にもイノーベーティブな事業を展開。
スタークス
事業内容:
クラウド型・物流プラットフォーム「クラウドロジ」とLineに特化したカスタマーサポートツールのCSCloudの提供 クラウドロジは、EC物流業務をアウトソースできるサービスで、発送代行費用のコスト削減につながるサービスとして注目。
注目点:
物流拠点を全国に複数拠点保有しているからこそできる、分散出荷がコスト削減、リスク分散につながるというコンセプト。
配送料の値上げに伴い、中小のEC事業者は物流費のコスト削減ニーズが増えていると考えられるので、時流に合ったサービスと言える。
CBCloud
事業内容:
軽貨物マッチングプラットフォーム「PickGo」の提供
注目点:
プラットフォームとしてドライバーの登録者数が2019年2月時点で1万人を超える実績を出している点は注目に値する。
競合相手としては、ラクスルやトランコムグループが考えられるが、当社はどちらかというとドライバー個人にフォーカスしているので、Uberなどのシェアリングサービスが競合に近そうなイメージである。
ドライバーの登録者数を加速させ、先行者優位を取れるかが鍵となる。運送会社は複数の下請け業者をもつ多層構造となっているので課題があり、プラットフォームがささりそうな領域と考えられる。
関連記事:ラクスルのビジネスモデルから考えるプラットフォームビジネスの作り方
モノフル
事業内容:
物流法人向けのモバイルサービスを端末ごと提供する「モノコム」、車両管理サービスの「SmartDriveFleet」の提供
注目点:
物流向けサービスとしてモバイル端末ごと物流法人に提供するモデルは新しい。
車両管理サービスは、Hacobuが提供するサービスと競合関係にありそう。
物流業界のリーディングプロバイダーであるGLPのグループ会社として、既存のアセット(日本全国で114棟、660万㎡を超える物流施設)を活用したスピードある事業展開が期待される。
ハングリード
事業内容:
多店舗一元管理システム「Robotシリーズ」を提供。
注目点:
複数のネットショップを運営しているEC事業者向けのサービス。商品管理、在庫管理、受注・顧客管理の3つのシリーズを有していて、それぞれニーズに合わせた導入が可能で、コストが安い点が魅力的。
商品管理に関しては、月額0円の戦略を取り顧客獲得が進んでいるのだと推察する。EC事業者の課題を解決するソリューションとして要注目。
Zenport
事業内容:
輸入業務をストレスフリーに、というスローガンを掲げ、輸入業務に特化したシステムを開発、提供。
注目点:
輸入業務に伴うエクセル管理などアナログ、煩雑な作業を独自のシステムでビジュアル化、タスク管理ができる。
ニッチな業界と思われるが、輸入業務に伴う市場規模は膨大であり、他社がなかなか参入できない、成長が期待できる領域。輸入業務に携わっている人であれば、一度は使ってみたいサービスなのではないだろうか。
オプティマインド
事業内容:
ラストワンマイルに配送に特化したクラウド配送計画サービス「Loogia」の提供
注目点:
最終消費者まで至るプロセスの最終段階ラストオンマイル。
一度に何箇所も配送する配送業者にとっては、配送ルートを最適化することが大きな課題となっている。当社のサービスは、人工知能によってラストワンマイルの配送ルートの最適化を図るもので、技術的なものが確立されれば、大きなニーズはあると考えられる。
プラネット・テーブル
事業内容:
農畜水産物の流通・物流プラットフォームの「SEND」、生産者向け早期支払いサービス「FarmPay」の提供 農畜水産物の複雑な流通構造をITによって簡素化して、生産者と買い手を繋げることができるサービス。
注目点:
生産地にこだわるレストランや、新たな取引先を独自に開拓して、売上を伸ばしたい生産者などのニーズを捉えることができるサービス。地方創生や、生産者の競争力を高めるための手段としても面白い事業。
ニューレボ
事業内容:
クラウド在庫管理システム「ロジクラ」を提供 特に在庫管理に特化したクラウドサービス。
注目点:
スマホで、バーコードを読み取り、ピッキング作業ができる機能は、新たなデバイスを追加購入することなく在庫管理を効率化することができるので面白い。手軽に在庫管理を導入したい、効率化したい店舗などにはささる可能性のあるサービス。
SPACER
事業内容:
鍵が不要、電子キー次世代ローカーの「SPACER」を提供。
注目点:
アプリ上で鍵の管理、鍵を共有することができる点は面白い。再配達物流の課題を解決するソリューションとなり得る可能性あり。近い距離での売買も、SPACERを活用すれば、配送料が不要となる可能性も秘めている。
トランク
事業内容:
場所を取る不要なものをアプリ上で依頼、ダンボールに詰めるだけで、倉庫で管理してくれる収納サービスを提供。
注目点:
収納できないものが溢れている場合に、スペース確保のために活用するニーズに答えることができる可能性あり。月額費用も安いので、利用ニーズは高そう。アプリは、まだローンチしたばかりという印象で、今後の顧客獲得のスピードに注目。
オープンロジ
事業内容:
クラウド型、物流アウトソーシングサービスを提供。
注目点:
料金形態が明瞭、沖縄を除く全国一律料金はEC事業者にとっては、魅力的。クラウド型の特徴として、登録後利用がすぐに可能な点がある。規模的には、クラウドロジの方が進んでいる印象。
Yper
事業内容:
再配達の課題を解決する「OKIPPA」のサービス提供 再配達の課題は、物流業界において大きな課題となり、配送業者、消費者にとっても解決したい課題。
注目点:
OKIPPAは、置き配達バックとスマホアプリで簡単、シンプルに導入することができる点が魅力的。配達用のバックには鍵もあるので、比較的安心できる構造となっている。
一定のニーズはありそうだが、家の外に荷物が出ている状況に対する消費者の不安感をどう払拭するかが鍵となってきそう。
souco
事業内容:
空きスペースと使いたい企業をマッチングするサービス「souco」を提供。
注目点:
倉庫事業者のデータベースが構築でき、リアルタイムで倉庫の空き状況を把握することができれば、高い価値を持つサービスとなる。一方で、利用顧客を増やしながら、数多くある倉庫業者へどのようにアプローチするのか、をどうやって利用を促すかが課題となりそう。
Doog
事業内容:
追従運搬ロボット「サウザー」の提供
注目点:
日本電産シンポと自動搬送ロボットに関して業務提携契約を結んでいる点は注目に値する。
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