バイトテロはなぜ起こるのか、根本的な原因と問題点について考察
- 2019.02.22
- ビジネス・経済
バイトテロとは、アルバイト店員が業務時間中にソーシャルメディアに問題のある動画を投稿する行為です。
ここ最近、多くの大手のチェーンでバイトテロが頻繁に起こっており、社会問題となっています。
今回は、バイトテロが最近になって増えた背景について、根本原因とともに問題点を考えてみたいと思います。
バイトテロが発生するプロセスは何か
まずは、バイトテロが発生するプロセスを追って見ていきましょう。
・アイデアを思いつく
・実行、撮影する
・投稿する
・拡散する
・ニュースで取り上げられる
一般的なバイトテロが発生するプロセスは以上が考えられます。では、それぞれのプロセスがなぜ発生するのかを考えてみましょう。
なぜ、問題のある行為のアイデアが思いつくのか
バイトテロで投稿される動画の多くの内容が、問題のある行為です。
売られるべき商品を正しく扱っていないケースが多いです。
しかし、なぜこのようなアイデアが思いつくのでしょうか。
まず、第一に考えられる理由としては、「注目を浴びたいから」ということ。
投稿している人は、承認欲求がとても強いのかもしれません。
では、なぜ承認欲求が強いのか。
その根本原因として、家族や友人などの関係性が希薄になり、心のどこかで孤独を感じている可能性が考えられます。
実質賃金は低下の一途が続き、将来の不安が絶えない現代では、共働きはあたりまえ。
そして、ネットの普及によって、個人の関係性はリアルからオンライン上での関係性に移っていきました。
このような社会の変化が背景としてあるのかもしれません。
第二に、投稿した後にどうなるかという点を想像ができない、という理由が考えられます。
なぜ、想像力がないかというと、短期的な考え方が習慣として身についている点と、情報不足が考えられます。
世の中はますます便利になり、インターネットの普及とともに苦労せずに情報も物も買える時代になりました。
その時代の変化を背景に、より若い世代は短期的な考え方しかできなくなっている可能性もあります。
そして、情報不足という点に関しては、バイトテロに近い行為は過去にもいくつも行われていました。
単純に若者の情報入手のメディアが変化している可能性があります。
特に注目すべきはテレビ離れ。
テレビがあれば、一定の情報は毎日手に入りますが、今はテレビではなくてネットで情報を入手する時代です。
ネットの情報収集には、自分の必要とする情報しか入ってこないので、偏った情報しか手に入りません。
すると、今回のようなケースがどのような事態になるかという他の類似したニュースを目にしていない可能性があります。
これも一つの要因として考えられるでしょう。
なぜ、バイトテロを実行に移すことができるのか。
アイデアを思いついた後になぜ、実行に移すことができるのかを考えてみます。
考えられる理由は二つ、監視の目がないことと、教育不足であるということ。
まずは、監視不足という点に関してです。
もしマネージャーや他の年上の先輩が言えれば、注意されるため実行に移さない可能性が高いです。
しかし、外食産業や小売店では人手不足の時代。
より少ない人数で効率的に店舗を運営することが求められています。
そのような状況では、管理者不在のバイトだけという状況であったり、バイト一人だけという状態も多くあります。
そのような状況では、抑止力が効かずに、実行に移されやすいということも考えられます。
第二に、教育不足という点に関して。
こちらも根本原因として人手不足が要因として考えられます。
人手が不足しているので、バイトも即戦力として活躍してもらう必要が出てくる。
すると、しっかりと教育をする時間を取ることができずに、バイトでの禁止事項などの教育がしっかりなされていない可能性があります。
なぜ、撮影された後に投稿されるのか
次のプロセスとして、投稿するという行為があります。
投稿されるのはなぜかを考えてみたいと思います。
まず第一に考えられるのが、動画を投稿するタイプのソーシャルメディアが浸透していることが大きな理由として考えられます。
インスタグラムやツイッター、Youtubeなど多くの動画投稿型のメディアが若い世代には浸透しています。
身近な人も多くが動画投稿をしており、そしてYoutube上などでは素人が動画を投稿しています。
そんな背景もあり、ネットで日常を投稿することに躊躇がなくなっていると感じていることも理由としてあります。
ネット上に溢れるコンテンツ自体も規制やルールが緩いことも問題のある動画の投稿に繋がっている可能性が高いです。
そして投稿のタイプも、投稿後に投稿内容がすぐに消えるタイプのものもあり、比較的安心感を持ってコンテンツを投稿してしまう可能性があります。
最後に可能性として考えられるのが、問題のある行為をしていない人が勝手に投稿しているというケース。
実行している人は、動画が投稿されていることを知らない場合もあります。
友人が、カメラで撮っているだけだろうと思ったら、実はオンラインで配信していた、なんてことも考えられます。
実行者と撮影者が異なることがバイトテロが発生している理由としても考えられます。
なぜ、問題のある投稿がすくに拡散されるのか。
バイトテロのコンテンツは瞬く間に拡散されてしまいます。なぜ、こんなに早く拡散するのでしょうか。
その理由について考えてみたいと思います。
これは、拡散した人も承認欲求が強いから、ということ。
いち早く見つけて拡散した人は、一時的に注目を浴びることができます。
話題になりそうなコンテンツがすぐに拡散する理由はここにあるかもしれません。
次に、個人をネット上で攻撃する傾向が強まっていることも考えられます。
その要因としては、ストレスが溜まっているから、攻撃をすることでストレス解消につながるからなどの、心理的な背景があるかもしれません。
社会的な生きずらさが、根本的な傾向を生み出している可能性もあります。
なぜ、ニュースで取り上げられるのか。
最後に、なぜニュースに取り上げられるという点です。
こちらは制作側に取り上げる背景があると考えられます。
話題性のあるコンテンツは制作側にとっては魅力的に移ります。
誰もが注目するバイトテロのニュースは、視聴率、話題性という観点では、ニュース内容として話題性がある。
メディアとしての姿勢が話題性重視になっているという点も、バイトテロがニュースで取り上げられやすくなった背景としてあるかもしれません。
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