アシックスが赤字転落 203億円の純損失について、理由の仮説
- 2019.02.13
- ビジネス・経済
アシックスが赤字転落した理由について仮説を考えてみる。
今日のピックアップ記事はこちら「アシックス、20年ぶり最終赤字 業績再建へ特損響く」
私もトライアスロンをするので、ランニング用のシューズを買いました。ブランドはアシックスではなくて、ニューバランスでした。
アシックスって、最近あんまりいけていないイメージがあります。
ブランドイメージも、少し年齢層高めの、古いイメージが強いですよね。
仮説1 店舗への総来店者数が減っている
これは一番最初に思いつく点であると思います。
基本的に売上は、オンラインとオフラインでの購入に分けられ、アシックスの売上の大半は店舗での売上だと考えられます。
店舗への来店者数が減っている理由はなぜかというと、単純にマーケティング、ブランディングの戦略がミスっているからではないかと仮説を立てました。
アシックスって聞いてどんなイメージがありますか?一言で、特定のシューズとか思いつきますか?
一方でナイキって聞いてどんなイメージがありますか?一言で思いつきますか?
国内、海外問わず、ブランド戦略に問題があるような気がします。アシックスと言われて、何を顧客にイメージさせたいのか、アシックスといえばこれだよねというようなブランド力が最近は特に弱いのではないのでしょうか。
一方で、ニューバランスは最近頑張っているような気がします。ニューバランスの店舗はスタイリッシュで、ファッションと機能性を融合したようなシューズも増えてきている印象があります。
仮説2 来店者数当たりの購入割合が減っている
来店者数が増えただけでは、購入に結びつきません。購入に到るまでの割合をいかに上げるかが重要な要素となってきます。
アシックスは購入に至る割合が減っているのではないのかと考えられます。
先日、とある都内の店舗にお邪魔したのですが、店舗のイメージはあまり良くなかったばかりか、店員の対応もいまいちというのが正直な印象でした。
一方で、他ブランドの店舗では、店員が元アスリートで、親身になって相談に乗ってくれました。
この方とは30分近く、ランニングシューズの選び方について語ってしまいました。。
一人の消費者にかける時間は限られるのですが、ここまで親身になってもらえると、やはり買ってしまいます。
店舗のスタッフ全員が、靴の専門家である必要はないのですが、特に購入角度がたかそうな顧客に関しては、一般スタッフが専門スタッフを紹介するような仕組みを導入するなどの策が考えられます。
最近は、どのブランドも様々な商品を出しているので、消費者としては選ぶことができない、選ぶのに疲れるということが起きていると思います。
・店員の教育の強化
・各店舗に靴専門スタッフの配置
・店内の接客プロセスの構築
など、各店舗のテコ入れはすぐにできる改善策だと考えられます。
仮説3 平均購入単価が減っている
購入者数が減っていたとしても、購入単価が上がってさえいれば売上は維持できるはずですが、仮説として考えられるのは、購入単価自体が減っているということ。
購入単価が減ってしまっている要因として考えられるのは、靴以外のクロスセルの購入が減っているのではないかということ。
具体的にいうとスポーツウェアです。
アシックスのスポーツウェアって買いたいイメージありますか。
あんまりウェアとかに強いイメージがないですよね。この点、クロスセル商品が少ないことが購入単価減っている原因として考えられます。
ウェアなどの商品が苦手なら、とことん靴で勝負するという尖った売り出し方もありかなと思います。
集中と選択で、ブランドイメージを強化するのはありかと。
仮説4 EC化率が低い
この点は、もしかしたらアシックスは競合に比べて遅れを取っている可能性があります。
イケアとニトリが国内での売上に圧倒的に差が出てきているのは、ニトリがEC化を早い段階で重要戦略として着実に進めていたからです。
同様に、アシックスも、EC化に関して施策を怠っていた可能性もあるのかなと考えられます。
靴の市場におけるEC化率はあまり高いイメージはないのですが、今後は消費者一人一人が自分の足のサイズや好みをデータとして保有して、そのデータを元にEC上でレコメンドしてくれるなどの機能も出てくる可能性あります。(すでに出ているのかな)
まとめ
アシックスは、ブランドイメージに問題がありだと思います。
少しアシックスの問題点について調べてみましたら、過去記事が見つかりました。
アシックス=部活用品のイメージ、五輪で変えたい
まさにこの点ですね。
日本国内だと、どうしてもブランドイメージが学生向けとか部活向けのイメージに偏ってしまっている気がする。
アシックスの収益源として重要なチャネルだったのだろうけど、時代が変化しているので、その変化の波に取り残されないようにしないといけないのだろう。
今回の業績悪化は、過去の栄光にすがっていたツケが回ってきたとも考えられるのでしょう。
今後の変革に期待。
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