イルグルム(3690)、株価、業績分析、強みと成長可能性

イルグルム(3690)、株価、業績分析、強みと成長可能性

本記事では、データとテクノロジーを活用して企業のマーケティングDX活動を支援する企業イルグルム(3690)をご紹介します。まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。

株価関連情報

(調査日時:2021/10/17)

時価総額:60億円

PER(予):32倍

PBR:4.2倍

株価チャート(10年)

株価チャート(5年)

株価チャート(1年)

売上高推移

(単位:百万円)

2016年:1,612

2017年:1,719

2018年:1,804

2019年:2,204

2020年:2,618

2019年以降、二桁成長を達成しています。毎年右肩上がりで伸びているので、売上で見ると成長企業と言えます。

営業利益推移

(単位:百万円)

2016年:247

2017年:92

2018年:-98

2019年:84

2020年:276

2018年に赤字となりましたが、直近は利益が出ているようです。2012年まで遡ってみても、赤字は2018年のみとなります。

当期利益推移

(単位:百万円)

2016年:168

2017年:72

2018年:-88

2019年:-34

2020年:183

2018,2019年と赤字でしたが、2020年に黒転しています。

ROE推移

(単位:%)

2016年:14.1

2017年:5.9

2018年:-

2019年:-

2020年:14.3

有利子負債推移

(単位:百万円)

2016年:-

2017年:-

2018年:741

2019年:741

2020年:1,076

2018年以降有利子負債が増加しているので、この点は気になるところ。

現金等推移

(単位:百万円)

2016年:762

2017年:680

2018年:1,193

2019年:773

2020年:1,118

現金も特に大きく増えておらず、負債が増えているので、ここも少し気になる点です。

キャッシュフロー推移

営業活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:141

2017年:143

2018年:15

2019年:207

2020年:521

営業キャッシュフローも、1億〜2億円程度、直近大きく伸ばしていますが、過去はそこまで大きな営業キャッシュフローを生み出せてはいません。

投資活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-149

2017年:-193

2018年:-212

2019年:-526

2020年:-510

直近2年間は大きく投資キャッシュフローを増やしています。

財務活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-12

2017年:-31

2018年:710

2019年:-100

2020年:334

フリーキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-8

2017年:-50

2018年:-197

2019年:-318

2020年:11

フリーキャッシュフローはプラスで推移はしていないので、安定的にキャッシュが積み上がる体制にはなっていません。

事業内容

株式会社イルグルムは、データとテクノロジーを活用して企業のマーケティングDX活動を支援する企業です。主力事業のマーケティング効果測定プラットフォーム「アドエビス」は、業界で圧倒的なシェアを誇るサービスです。

展開している事業として、マーケティングプラットフォーム事業と商流プラットフォーム事業の2つが挙げられます。それでは2つの事業を順番に見ていきましょう。

マーケティングプラットフォーム事業

アドエビス

マーケティング効果測定プラットフォーム「アドエビス」は、精度の高いデータでマーケティングの意思決定を支えるサービスです。計測データは、個人情報保護の強化に対応する形で、ユーザーのプライバシーに配慮しています。データの計測・分析・活用までの必要な機能を一つのパッケージで提供しており、デジタルマーケティング施策の最適化や成果の最大化を実現します。

アドレポ

広告代理店向け案件管理ツール「アドレポ」は、従来は手作業で行われてきた運用広告のレポート作成を自動化します。20媒体以上のデータを一括で、すぐにレポートとして出力することができ、メールでのレポートの自動送付も可能です。予算管理機能も実装しており、広告主別、アカウント別、キャンペーン別などの切り口で、予算の消化状況を把握することができます。

アドナレッジ

広告代理店に特化したクラウド案件管理ツール「アドナレッジ」は、運用型広告を扱う広告代理店の向けの製品です。各案件の広告出稿状況の自動取り込み機能や、顧客・案件に係る情報を一括管理する機能、請求データの作成などの事務作業を自動化する機能などがあります。

アドフープ

マッチングプラットフォーム「アドフープ」は、インターネット広告を出稿する広告主に対して、最適な広告代理店を紹介するサービスです。300社以上の代理店ネットワークや1万件以上の過去実績を活用し、候補となる広告代理店の選定から、紹介までを支援します。

商流プラットフォーム事業

EC-CUBE

オープンソースのECサイト構築パッケージ「EC-CUBE」は、低価格で本格的なECサイトを構築することができるサービスです。国内最大規模のオープンソースコミュニティを持ち、EC構築パートナーの探索、利用者情報の取得、質問をすることができます。

考察

マーケティングプラットフォーム事業が売上の大半を占めており、その中でも特に「アドエビス」への依存度が高いビジネスモデルとなっています。

コアビジネスであるアドエビス自体のアカウント数の増加ペースは高くないため、新規サービスの拡充が急務と思われ、当社としても新規ビジネスの開拓に力を入れている模様です。

マーケティング領域は、海外のツールも参入してくるかなりレッドオーシャン領域でもあるので、ここでどのようにアカウント数を伸ばして差別化をしていくのか、なぜ伸びていないのかについて、要因を理解する必要があると言えるでしょう。

一方で、EC、デジタルマーケティングともに領域としては今後も数少ない成長領域であることは間違い無いので、今後の進展が注目されます。

テンバガー可能性

「C」

※「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5段階で勝手に評価した場合です。

トップラインの伸びは良いのですが、事業領域として参入障壁の高さがあるのかという点で気になる点ではあります。

※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。

効率的に株式投資を学ぶ方法

個別の銘柄を細かく全てチェックする時間がない方には、いくつか効率的に勉強する方法があります。

方法①:著名な投資家の本を読むことで投資の本質を学ぶ

王道ですが、株式投資の本質を理解しておくことで、闇雲に銘柄をチェックする手間が省けます。

初心者の方は、早い段階で本質的な考え方や思考方法をウォーレンバフェットをはじめとした著名投資家の本を読み、インプットしておくことが長期で役に立つものだと信じています。

参考記事:【投資本・決定版】株式投資の本質を勉強するため、おすすめ10冊

方法②:無料のセミナーに参加して、学習すべきポイントだけをつかむ

無料提供という範囲の中で、とりあえず学習するべきポイントだけを抑えてしまうという方法です。

投資やお金に関する基礎を身につけることは、年齢の若い早いタイミングで身につけておくべき長期で役立つ教養となります。


関連サイト:
・株式投資を学ぶならファイナンシャルアカデミー
【公式】https://www.f-academy.jp/
・投資の達人になる投資講座
【公式】https://toushi-up.com/
・女性のためのマネーセミナー【スクロール】
【公式】https://www.scroll-moneyseminar.com/
・【女性限定】マンツーマンでお金のトレーニング「ABCash」
【公式】https://www.abcash.co.jp/

方法③:SBI証券アプリのスクリーニングでとにかく絞り込む

さまざまな指標を組み合わせてスクリーニングすることで、効率的に個別の銘柄に巡り会うという方法です。

3,600以上ある銘柄も上手なスクリーニングの方法で、素晴らしい銘柄と巡り会うことができます。

参考記事:SBI証券のスクリーニング指標一覧、機能の使い方

参考記事:小型株・成長株、銘柄一覧まとめ【日本の有望銘柄80社をブログで紹介】