システム情報(3677)、株価、業績分析、強みと成長可能性
- 2021.06.06
- 株式投資
システム情報(3677)の事業内容、業績、売上高等を分析、考察しています。業務システムの受託開発を行っている企業です。
まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。
株価関連情報
(調査日時:2021/6/4)
時価総額:219億円
PER(予):20.8倍
PBR:5.1倍
時価総額200億円前後です。PERは20倍前後と過熱感は特にありません。
株価チャート(10年)
株価チャート(5年)
株価チャート(1年)
売上高推移
(単位:百万円)
2016年:6,556
2017年:8,147
2018年:10,115
2019年:12,311
2020年:12,771
素晴らしい売上高の伸びをしています。2016年から倍近く伸びていて2016年〜2019年までは20%近くの成長をしていました。2019〜2020年で売上高の成長率がストップしているため、ここら辺の変化をウォッチする必要がありそうです。
営業利益推移
(単位:百万円)
2016年:588
2017年:772
2018年:989
2019年:1,363
2020年:1,489
営業利益も売り上げの伸びとともに順調に成長しています。かなり手堅いビジネスをやっているとしか思えないような利益成長です。
当期利益推移
(単位:百万円)
2016年:416
2017年:550
2018年:703
2019年:917
2020年:1,015
当期利益も同様、営業利益と同様に右肩上がりで推移しています。安定して利益をだせるモデルと言えます。過去10年ほど見ても、赤字であった年はありません。
ROE推移
(単位:%)
2016年:22.5
2017年:23.6
2018年:23.5
2019年:28.1
2020年:25.1
ROEも極めて優秀です。20%台半ばなので、ビジネスモデルとしては、アセットライトな収益率の高いモデルと言えます。
有利子負債推移
(単位:百万円)
2016年:110
2017年:306
2018年:238
2019年:212
2020年:200
有利子負債は、もちろんほとんどないです。心配はないでしょう。
現金等推移
(単位:百万円)
2016年:890
2017年:1,404
2018年:1,757
2019年:2,097
2020年:2,823
直近の利益水準高さからして、現金は潤沢にあります。キャッシュも積み上がるモデルですね。
キャッシュフロー推移
営業活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:5
2017年:755
2018年:736
2019年:1,084
2020年:1,125
2017年以降は、順調なのですが、2016年には、ほぼゼロの年もあるので、少しキャッシュのサイクルは気になるところです。
投資活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-86
2017年:-175
2018年:-125
2019年:-110
2020年:-47
特に投資が必要なビジネスモデルではない模様です。これが収益率の高さを表していると思われます。
財務活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-79
2017年:-66
2018年:-258
2019年:-633
2020年:-352
財務に関しても特に手前のキャッシュで問題ないのでしょう。2019年に少し大きめの調達をしているみたいですが、特に大きな動きはありません。
フリーキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-80
2017年:579
2018年:611
2019年:973
2020年:1,078
2017〜2020年までのフリーキャッシュフローの伸びは著しいですね。ただ、2016年、2014年はマイナスとなっていたので、金回りのリスクは念の為ウォッチが必要かもしれません。
システム情報、事業内容
システム情報株式会社は、システムインテグレータとして、業務アプリケーションやシステムの設計・開発・維持、インフラ環境の構築、IT関連ソリューションやITコンサルティングなどの総合サービスを行っている企業です。
創業以来、40年以上に渡って蓄積した豊富な経験やノウハウを活用し、顧客にITソリューションを提供しています。
展開しているサービスとして、SI(システムインテグレーション)サービス、ITソリューションサービス、コンサルティングサービスの3つが挙げられます。それでは3つのサービスを順番に見ていきましょう。
SIサービス
システムインテグレーション
Webアプリケーションやシステムの開発など、高い技術力を持ったエンジニアが、高度なプロセス管理のもと、システム開発の企画や要求定義、設計/製造/試験、環境設定、移行から保守にいたるまで、一連の技術サービスを提供しています。
SEサービス
設計・開発・導入の支援から、プロジェクトマネジメント・運用・保守支援にいたるまで、システムエンジニアリングサービスを提供しています。
ITソリューションサービス
顧客システムやIT環境の向上のために、性能検証やDBチューニング、各種ソリューションのデモなどを行います。 安定した高品質の開発を支援するために、プロジェクト開始前に、最新のハード・ソフトウェア製品の動作を検証します。
コンサルティングサービス
プロセス改善コンサルティング
経験豊富なコンサルタントが、システム開発プロセスの改善、開発標準の策定、納期短縮の実現サービスなど、プロセス改善に向けた最適なソリューションを提供しています。
CMMI®導入コンサルティング
CMMI®(Capability Maturity Model Integration)の導入サービスに関するコンサルティングサービスを提供しています。CMMIとは、米国の国防総省がソフトウェア請負業者の品質と能力を評価するために作成したモデルです。
プロジェクト実行支援コンサルティング
PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)の運営サポートや、上流から下流工程までの一連の実行プロセスに係るサービスを提供しています。
発注者向けプロジェクト推進支援コンサルティング
発注者向けに、実行プロセスの支援や検証、実施計画や方針についてのコンサルティ
ングを行っています。
Webアプリケーション脆弱性診断コンサルティング
Webアプリケーションの脆弱性診断の実施要領を策定する、コンサルティングサービスを提供しています。
IT人材育成コンサルティング
IT関連の資格取得に向けたトレーニングや、PM(プロダクトマネジャー)の育成、各開発ステージにおける育成トレーニングについて、コンサルティングサービスを提供しています。
システム情報の気になるポイント
・業務システム開発を行う受託開発がメインの会社。差別化ポイントは、品質の高さである模様。
・CMMと呼ばれる国際的な開発品質基準で最高レベルの5を保有している。日本企業でも大手含め7社程度しか保有していない模様です。
・平均勤続年数が8年と割と長めなのはGood。開発者が辞めにくい?働きやすい待遇や環境があるのかもしれない。
・取引先相手で依存度が高いのは、大手企業。第一生命情報システム、三菱電機インフォメーションシステムズ、NTTデータなど。
・業種別の売上高で見ると、保険の割合が30%程度とかなり多く、次に流通サービス(20%程度)、ただ特に大きな偏りがあるというわけではなさそう。
・企業のDXを支援を様々な観点から支援している点は魅力的。技術力がある企業であることは提供している業界からして間違いなさそうなので、業務自体の改善や、サービスのクラウド化やAIを活用した予測や最適化など様々なニーズに対応ができそう。
テンバガー可能性
「B」評価です。
※「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5段階で勝手に評価した場合です。
もう少し割安タイミングで、投資ができれば可能性はグッと上がったのですが、現状の200億円水準で2,000億円を今後目指せるのかというところです。
直近の成長率は低迷気味なので、M&A戦略など今後事業を大きく拡大させる将来予想ができれば、判断は変わってきます。
※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。
最後に個別株投資の基礎を学ぶことは、将来の資産形成や財務の知識を高めるために非常に重要です。以下では、お金をかけずに効率的に学ぶことができる3つの簡単な方法をご紹介いたします。
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方法②:SBI証券アプリのスクリーニング機能を活用する
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スクリーニング機能を使うと、さまざまな指標を組み合わせて効率的に銘柄を見つけることができます。
SBI証券では3,600以上の銘柄が取り扱われていますが、スクリーニングを上手に活用することで、素晴らしい銘柄に出会うことができます。
関連記事:小型株・成長株、銘柄一覧まとめ【日本の有望銘柄80社をブログで紹介】
方法③:著名な投資家の本を読む
以下の関連記事で、個人的に読むべき10冊をまとめています。
著名な投資家の本を読むことは、投資における知識と洞察を深めるために重要です。これらの本は、成功した投資家の経験と教訓に基づいて書かれており、貴重な情報を提供してくれます。
投資家の視点や戦略を学ぶことで、市場の動向やリスクの評価についての理解が深まります。
また、投資家の成功や失敗のエピソードを通じて、心構えやリスク管理の重要性も学ぶことができます。これらの本は投資初心者から上級者まで役立つ情報を提供し、自身の投資戦略を構築する上で不可欠な道しるべとなります。