オルトプラス(3672)、株価、業績分析、強みと成長可能性
- 2021.05.27
- 株式投資
オルトプラス(3672)の業績、売上高等を分析、考察しています。
まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。
株価関連情報
(調査日時:2021/5/25)
時価総額:80億円
PER(予):-
PBR:3.96倍
時価総額は100億円以下の水準ですが、赤字なので、PERも特に表示されていません。
売上高推移
(単位:百万円)
2016年:2,646
2017年:3,300
2018年:4,487
2019年:4,197
2020年:5,949
売上高だけ見ると右肩上がりで推移しています、ここだけ見ると成長企業かという認識にはなります。
営業利益推移
(単位:百万円)
2016年:-591
2017年:-415
2018年:-1,349
2019年:-923
2020年:-292
営業利益を見ると、これは少し酷い状態ということが分かります。2018年に13億円と大きく赤字となっていています。2020年には少しマシにはなっているようですが、状況は良くないでしょう。
当期利益推移
(単位:百万円)
2016年:-1,540
2017年:-605
2018年:-1,402
2019年:-1,078
2020年:-139
赤字がずっと続いている状態です。
ROE推移
(単位:%)
2016年:-
2017年:-
2018年:-
2019年:-
2020年:-
有利子負債推移
(単位:百万円)
2016年:373
2017年:248
2018年:638
2019年:400
2020年:45
有利子負債は、赤字が続いているにも関わらず額としては大きくないので、その点は意外でした。
現金等推移
(単位:百万円)
2016年:541
2017年:2,520
2018年:738
2019年:1,157
2020年:1,582
現金は、15億円近くあります。
キャッシュフロー推移
営業活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-309
2017年:-291
2018年:-1,637
2019年:-441
2020年:-146
営業キャッシュフローはマイナスです。本業では儲かっていないことがやはり分かります。
投資活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-733
2017年:140
2018年:-621
2019年:697
2020年:-148
投資CFを大きくしているわけではさそうですが、相対的に2018年に大きく投資をしています。
財務活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:851
2017年:2,148
2018年:447
2019年:163
2020年:719
資金調達は、常に実施している模様です。
フリーキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-1,042
2017年:-150
2018年:-2,258
2019年:253
2020年:-294
事業内容
株式会社オルトプラスは、フィーチャーフォンやスマートフォンなどのモバイル端末向けのソーシャルゲームを企画・開発・運営している会社です。創業時からソーシャルアプリの開発に特化してきており、業界でも数少ない専業メーカーになります。
展開している事業として、ゲーム事業とゲーム支援事業が挙げられます。それでは2つの事業を順番に見ていきましょう。
ゲーム事業
ソーシャルゲームは、「GREE」などのソーシャルゲームプラットフォームや、「App Store」や「Google Play」などのアプリマーケットを通じて提供しています。ユーザーが短時間で気軽に楽しめるように、月額基本料無料で、一部アイテム課金制のタイトルが主流となっています。
自社パブリッシングタイトル
アニメやマンガなどのキャラクターの知的財産(IP)を用いて、IP保有会社などと共同でゲームタイトルの開発や運営を自社で行っています。
主なゲームタイトルとして、「結城友奈は勇者である花結いのきらめき」や「AKB48ステージファイター2 バトルフェスティバル」があります。
運営受託タイトル
他社が開発や運営をしていたゲームタイトルを、オルトプラスが運営を引き継いでいるものもあります。
主なゲームタイトルとしては、「アイドルマスター SideM」などがあります。
ゲーム支援事業
ゲームアライアンス事業
ゲーム業界に特化したオープンコミュニティ「GAME COMMUNE」を運営しています。ソーシャルゲームの事業会社向けに、人材・プロジェクトをマッチングするサービスです。参加企業は1000社以上、マッチング実績も500社を超えています。
クリエイターの相互教育コミュニティ
プロやアマチュア、学生や社会人、企業間の垣根を超えた、クリエイターの相互教育コミュニティの『ゲームクリエイターズギルド』を運営しており、ワークショップや学生向けのオンライン合同説明会、クリエイターの就業支援イベントなどを開催しています。また、学生向けのゲームコンテスト「ゲームクリエイター甲子園」も運営しています。
新規事業や新技術の応用
バーチャルリアリティやブロックチェーンといった、新技術を活用した新規ゲームの開発や、ゲーム事業で培ったノウハウ(ゲーミフィケーションなど)を企業のデジタルトランスフォーメーションに活用するなど、新サービスの提供も行っています。
考察
ソーシャルゲーム会社ということで、数字だけ単体で見れば、過去あまり良くない状況であることが理解できます。ただ、トップラインである売上高は伸びていること、直近では赤字が縮小して改善されているようなので、良い傾向であることは理解できます。
一方で、保有タイトルが複数ある中で、今後どうなっていくかという予想がなかなか立てにく領域であることと、競合他社がひしめく競争が激しい領域なので、何か他と違う特徴を読み取れないといけないでしょう。
テンバガー可能性
「C」
※「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5段階で勝手に評価した場合です。
ゲーム株は大化けする可能性はあるのですが、短期的に人気化することはあっても中長期で安定することはあまりありません。直近の数字があまり良くない点と将来予想が難しい点からC評価としています。
※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。
最後に個別株投資の基礎を学ぶことは、将来の資産形成や財務の知識を高めるために非常に重要です。以下では、お金をかけずに効率的に学ぶことができる3つの簡単な方法をご紹介いたします。
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方法②:SBI証券アプリのスクリーニング機能を活用する
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関連記事:小型株・成長株、銘柄一覧まとめ【日本の有望銘柄80社をブログで紹介】
方法③:著名な投資家の本を読む
以下の関連記事で、個人的に読むべき10冊をまとめています。
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